ディフェリンゲルはアダパレンという成分を含むニキビの外用治療薬(塗り薬)です。
アダパレンはビタミンA誘導体の一種であるトレチノインと同様の作用を持つ有効成分で、以下のような働きがあります。
- 皮膚のターンオーバーを促進する
- 肌の角質化を抑え、毛穴の皮脂をスムーズに排出させる
こうした作用はニキビの改善や予防に効果的であるので、皮膚科でのニキビ治療の際に処方されています。
毛穴の詰まりを解消する効果があるので、ニキビ跡の原因となる炎症ニキビへの悪化を防ぐことができる薬です。
現時点でニキビは治っていて、昔できたニキビ跡を治したい場合の改善には向かないので、注意しましょう。
ディフェリンゲルのメリット
トレチノインに比べて低刺激
保険適用薬のため、他の自由診療に比べて治療費が安価
ディフェリンゲルのデメリット
人によっては乾燥・皮剥け・赤み・痒みやヒリヒリ感などの副作用が表れる
肌が過敏な状態になるため、従来の化粧品が合わなくなる可能性あり
ディフェリンゲルの使用方法
- ディフェリンは1日1回、夜寝る前に塗布します。
- 洗顔後、化粧品や乳液でしっかり保湿する
- おでこ・Tゾーン・頬・顎などのニキビの周辺やニキビができやすい箇所に薄く塗り広げる
- ディフェリンを塗った場所を乾かし、その部分には触らないようにして、そのまま就寝
- 翌朝の洗顔時にディフェリンを良く洗い落とす
使用量
顔全体(目の周囲、唇、小鼻周辺の粘膜に近い場所は避ける)に使用する場合、大人の人差し指第一関節の長さが1回の使用量の目安とされています。
15gのチューブを1ヶ月で使い切るくらいと考えましょう。
ディフェリンゲルの副作用
有効成分アダパレンには、主に以下のような副作用があります。
- 皮膚の乾燥
- ヒリヒリ感
- 赤み
- かゆみ
- 皮膚の剥離
これらの症状はディフェリンの使用を始めて2週間以内に発生する事が多く、1ヶ月ほどで徐々に弱まってゆきます。
副作用には個人差があり、全く問題というない人もいれば、ディフェリンの使用を続けるのが難しいと感じる人もいるようです。
副作用が出てしまった場合は、医師に相談の上で以下のように対応しましょう。
- ディフェリンを塗る量や塗る範囲を少なくする
- 保湿剤やクリームなどで十分な保湿を行う
- 使用頻度を1日1回から1日2回に減らす
いずれにせよ、効果がないと自己判断せずに必ず医師に相談するようにしましょう。
ディフェリンによる治療のポイント
適切な使用を行わないと、かえって症状が悪化することもあります。以下の点には特に注意した上で治療を行いましょう。
紫外線対策は念入りに
ディフェリンによる治療中は、肌のバリア機能が低下して紫外線の刺激を受けやすい状態になります。
紫外線対策をしっかり行わないと、シミ・ソバカスの原因となるので、低刺激な日焼け止めやSPF効果のあるファンデーションを使うようにしましょう。
刺激は避ける
スクラブ入りに洗顔料、ピーリング効果のあるスキンケア製品、アルコール・香料配合の化粧品は肌に刺激を与えるので使用を避けた方が良いでしょう。
ディフェリン治療の注意点
以下の人は、ディフェリンの使用ができないので注意しましょう。
- 妊婦、もしくは妊娠している可能性がある人
- 授乳中の人
- 12歳未満の小児(※安全性が確立されていません)