炎症を起こしたニキビのダメージが、茶色や紫のくすみとして残ってしまった状態を色素沈着と呼びます。
ニキビによって受けた皮膚のダメージの大きさによって、色素沈着の色味や状態も変化します。

色素沈着の種類

肌に色素沈着が残るのには、以下の二つの色素が関係しています。

ヘモグロビン
血液中の赤血球に含まれる赤い色素。紫~赤黒い色素沈着の元となる。

メラニン
紫外線を吸収したり、外部刺激から肌を守るための色素。茶色い色素沈着の元となる。

紫~赤黒い色素沈着

紫がかっていたり赤黒いタイプの色素沈着の原因は血液に含まれるヘモグロビンが関係しています。
赤ニキビや黄ニキビなどの炎症性のニキビによって肌の真皮まで傷つくと、真皮の中にある毛細血管が破壊され出血し、周囲の組織に染み込んでしまいます。
ヘモグロビンは酸素を失うと赤みを失う性質があるため、血液が染み込んだ部分が紫~赤黒い色味の色素沈着として肌に残ってしまいます。

茶色い色素沈着(初期)

一見、シミのように見える茶色いニキビ跡は、メラニン色素が関係しています。
メラニン色素は日焼けやシミの原因として有名ですが、本来は外部の刺激から肌を守る役割があります。
ニキビが炎症を起こすと、体内にはヒドロキシルラジカルと呼ばれる活性酸素が発生します。
この活性酸素は炎症を鎮める作用がありますが、同時にメラニン色素を過剰生成させる作用もある為、炎症後のニキビが茶色い色素沈着になってしまいます。
皮膚に残ったメラニン色素はターンオーバーによって次第に薄くなっていきます

茶色い色素沈着(末期)

ニキビが悪化することで肌の組織が破壊されると、表皮細胞は受けたダメージを回復するため一時的に活性化します。
その際、メラニン色素を作り出す細胞も活性化してしまうため、ターンオーバーが間に合わないと、古いメラニン色素は体外に排出されず、茶色い色素沈着として皮膚に残ってしまいます。
重症化したニキビによって皮膚の奥まで傷ついてしまうと、新陳代謝が非常に遅い真皮部分にメラニンが沈着してしまう為、一生残るシミになってしまう恐れがあります。

色素沈着を消す方法

表皮の奥に沈着したメラニンやヘモグロビンは、ターンオーバーによって徐々に皮膚の外側に押し出されていきます。 色素は角質と共に剥がれ落ちる形で排出されるので、古い角質層がいつまでも肌に残らないように、洗顔・保湿などの基礎スキンケアに気をつけましょう。
クリニックの色素沈着治療として代表的なものは以下の施術です。

ケミカルピーリング

肌の表面に溜まった古い角質や毛穴の汚れを酸性の薬剤で溶かす治療法です。
古い角質を溶かす事で表皮の細胞が活性化する為、ターンオーバーを正常にする効果があります。
ニキビ跡の症状や個人の肌質によって、使用する薬剤の種類や濃度は変わる為、医師によるカウンセリングが必要です。
肌のコンディションにもよりますが、2~4週間のペースで行うのが理想的です。平均的に3~6回を1クールとした継続治療が必要です。

クリスタルピーリング

酸化アルミニウムの微粒子を皮膚の表面に高圧で噴射し、角質層を削る治療法です。
クリスタルピーリングに用いるアルミニウム粉末はアレルギーや副作用を起こす可能性が低い成分な上、ピーリングする場所によって削る厚さをコントロールできる為、皮膚が薄い箇所も治療できるというメリットがあります。
肌を物理的に削る施術のため、治療のペースは2~4週間が理想的です。効果を現れるまでに5回以上の施術が必要です。

フォトRF

赤と黒い色素に反応する波長を持つAPLと呼ばれる光と、RF(高周波)を同時に照射する治療法です。
APLは色素沈着の元となるメラニンやヘモグロビンに反応し、色素を破壊する作用があります。
そこに色素の有無に左右されない高周波を併用することで、皮膚の奥深くまで均一に熱エネルギーに届け、真皮層を刺激し、メラニンの排出とコラーゲンの生成を促します。
3~4週間に1回のペースで5、6回ほどの施術を受ける必要があります。